パーソル総合研究所が昨年実施したアンケート調査(回答者3万1321人)によると、全国の就業者のテレワーク実施率は22.6%で、前年同期比でわずかに増加した。コロナ禍の中盤以降、パンデミック収束とみた事業者が出社を前提とする以前の働き方に戻す動きもみられたが、パーソル総合研究所は最新の調査を踏まえ、「ダウントレンドが止まり、テレワークが定着する傾向を見せている」と分析している。
税理士業界でも一部の事務所にテレワークが定着しつつある。日本税理士会連合会が10年ごとに実施している「税理士実態調査」の最新の報告書(2024年調査)によると、自身でテレワークを実施していると回答した開業税理士が全体の22.5%だった。また、職員についても実施していると回答した開業税理士は20.8%で、所長税理士と職員の区別にかかわらず、2割以上の事務所が導入中ということになる。
前回調査(14年)の際にはテレワークに関する設問自体がなかったため比較はできないが、コロナ禍を境に会計事務所でもテレワークが急速に広まったのは間違いない。パンデミックが収束した時点で実施された今回の調査(24年3月下旬〜5月24日に調査)でも、テレワーク導入済みの開業税理士に「導入目的」を選ばせる設問(複数回答)で、「新型コロナウイルス等の感染症への対応」という回答が50.2%もあったという事実もそれを裏付ける。
ただ、感染対策とは別の目的による導入も進んでいる。導入目的を選ぶ先述の設問で最も多かった回答が「業務の効率性の向上」の70.5%で、感染症への対応とした回答を大きく上回った。ほかに、「介護・育児中の勤務者への対応」(19.8%)、「人材の雇用確保・流出防止」(12.4%)、「オフィスコストの削減」(13.3%)が続く。また「その他」(2.7%)として、「いつでもどこでも仕事ができるため」や「通勤の負担軽減」などが挙げられている。コロナ禍をきっかけに普及が進んだものの、一度導入した事務所がメリットを感じ、新たな働き方として採用していることがわかる・・・(この先は紙面で…)